木造住宅について
投稿日:2020.10.22
マイホームの窓口祇園店 溝渕です。
今回は木造住宅の事に関して書いてみたいと思います。
以前にも少し書きましたが、構造の話自体は大切だけど敬遠されやすい話です。
それは分かりにくい事や、興味を持っている話ではないという事が挙げられるのでは、と個人的には思っています。
しかしながら、この部分をある程度押さえていれば、より選びやすくなるかと思い、ブログにさせていただきました。
ご興味のある方は最後まで読んでいただけると幸いです。
個人的な意見を言わせていただくと、木造の住宅が一番好きです。
以前、携わっていたのが木造住宅だったという事もありますが、なんだかんだ一番コスパが良いと感じているからです。
勿論、木造住宅では不可能な間取りもありますので、一概に優劣について言及している訳ではなく、あくまで好みの話です。
そこに他の構造を否定する意思は全くありませんので、くれぐれもご理解ください。
では何故、木造のコスパが良いと感じるかをご説明したいと思います。
木造の魅力 その1 「高耐久低価格」
構造の種類の中で言えば、木造は法定耐用年数が短めの22年です。
法定耐用年数=建物の寿命という訳ではありません。
法定耐用年数とは、減価償却の計算に使われる年数の事です。
減価償却とは「物は劣化していくのだから、価値も落ちていくよね」という考え方です。
実際の寿命はメンテナンス次第ではありますが、長期優良住宅を基準とすると75~90年は大規模な改修工事が必要ないという長期に渡る維持が可能です。
これを「劣化対策等級3」という風に言い表しています。
木造は、その高耐久な性能に対してのコストを見た時、かなりコストパフォーマンスが良いと言って差し支えないと思います。
ただし、木材にも種類があります。
決して木材ならなんでもよい訳ではありません。
工務店やハウスメーカーに「ヤング係数」を聞いてみると基準になりやすいです。
ヤング係数とは木材の変形しにくさを表す数字で、数字が大きいほど変形しにくいとされています。
木造の魅力 その2 「固定資産税が安い」
これは前述の減価償却とも話がつながります。
まず、固定資産税は「土地+建物の評価額に税率をかけた額」という計算で決まります。
ここに先程の「減価償却=経年で価値が減る」という考え方が当てはまります。
要するに評価額は年々減少していくという事です。
すると固定資産税そのものも減っていきます。
ただ完全な0になる事はありません。最低ラインは2割で据え置かれます。
木造ですので、鉄骨や鉄筋コンクリートと比べると評価額そのものも違います。
ランニングコストとしてもコストパフォーマンスが良いと個人的には感じます。
木造の魅力 その3 「実は地震・火災に強い」
これに関しては以前のブログでもご説明しておりますので、ご参照いただけると幸いですが、簡単に書いておきます。
木材は燃える事で「炭化」という現象が表面に起こります。
これにより酸素が木材の中に入りにくくなるので、燃焼しにくいという事が起こります。
万が一、火災が起こってしまった場合でも、逃げるまでの時間や鎮火作業にあてる時間の確保がしやすいと言えるでしょう。
地震にも決して弱くありません。
木材の「引っ張り強度」という比較実験がありますが、それによると鉄の4倍、コンクリートの実に200倍もの強度があります。
鉄やコンクリートにも色々あるので、どんな実験だったのかは少し疑問が残りますが、木材は強度のある構造材という証明にはなっていると思います。
以前、法隆寺についてブログで触れましたが、木造は乾燥している状態ならば長持ちする構造材なのです。
以上、簡単ではありますが木造の魅力についてご説明いたしました。
「なるべく手短に」と思ったのですが、充分長いですね…。すみません。
フォローする訳ではないのですが、鉄骨や鉄筋コンクリートも建物として優秀な事は間違いありません。
木造にできない事で言えば、一面全ての大開口や大きな吹抜けを作った上で、耐震等級3を獲得できる事や、途中に柱を入れずに大きくて開放的な大空間を作る事は木造には難しいです。
ご要望に合った構造をお選びになる事が一番良いと思います。
木造に関してはこの他にも色々な魅力があります。
ご興味のある方はマイホームの窓口にお立ち寄りいただけると嬉しいです。
少しでも参考なれば幸いです。